人間圏
人間圏
地球には、「地球システム」というものがあるそうだ。
地球という生命を維持し、動かしているシステムのことだ。
それは、「構成要素」「構成要素間の関係性」「駆動力」で成り立っているという。
どういう事かと言うと、
地球を宇宙から眺めた時には、様々な圏がある。
・プラズマ圏
・大気圏
・海洋圏
・生物圏
・人間圏
・地球(地表)
・地球内部(マグマ)
など。
これらの構成要素がそれぞれに関係しエネルギーを与え合い地球は成り立っている。
大気圏や海洋圏は聞いたことのある言葉だが、実は同一上に人間圏という圏も地球に存在するという考えだ。
人類が誕生する前は、上記の人間圏を除いた「構成要素」で、地球システムは成り立っていた。
しかし、人間が誕生し進化していく過程で、人間圏という構成要素が地球に加わった。
この「人間圏」が、はっきり地球に存在するようになった変わり目がある。それは、人間が狩猟生活から農耕・牧畜生活に変わった時代だそうだ。
狩猟生活の人間は、「生物圏」からは出ていない。
生物圏のサイクル・システム内で、生きていた。
「食料となる動物を移動しながら探し、狩をして食べる」という、他の動物達と同じサイクルで生きていた。
つまり、「生物圏」の一部でしかなかった。
ところが、氷河期でマンモスや他の動物が絶滅すると、人間の食べ物がなくなった。
今までの生き方では生きていけなくなった人間は、定位し、そこで農作物や家畜などを育てるという農耕生活にシフトしていった。
そして、人間にしか出来ない生活様式「人間圏」が地球に新たに加わったのだ。
農耕生活というものを地球側から見てみると、人間が自身の力(駆動力)で地上の動物を移動したり、木や土や水や農作物を運んだり育てたりするというエネルギーのことである。
つまり、地球上の物質の流れを変えている訳である。
意図的に物質の流れを変えていく生活が、すなわち農耕生活なのである。
現代はまさに人間の駆動力によって、地球上の様々な物質が大きく移動を繰り返している。
■整理すると、
狩猟生活は、地球に依存する「フロー依存型」
農耕生活は、人間の駆動力に依存する「ストック依存型」
と分けられるそうだ。
その人間の駆動力によって成り立つ農耕生活の始まりが、
「人間圏」
という新たな圏(エネルギー)を生み出したのである。
まだ、文章は途中です。
つづく。