ストリーマーフィッシング
ストリーマーフィッシング
ストリーマーとは小魚をイミテートしたフライで、フックサイズも大きいものに巻きます。渓魚も大きく育ち30cm以上になると水棲昆虫類から小魚(稚魚)などを捕食するようになります。特に降海型(海に下り回遊し、また川へ戻ってくる生態の事)のサクラマスやサツキマスなどはフィッシュイーターになりその大きな体を維持しています。
また場所や季節によってはバッタなどの大型の昆虫類も捕食しますので、それらを模したフライもあります。
本流や、湖での釣りに適しています。
釣り方
釣り方は小魚をイミテートしますので、色々なアクションが必要になってきます。ウエットフライのように川の流れをスイングさせる方法もありますし、小魚が素早く泳ぎ回る様を演じたハイスピードのリトリーブ方法も有効なやり方です。リトリーブスピードを変化させ魚の反応をみます。湖などでは逆に、弱った小魚を演じる為に意図的にナチュラルにドリフトさせる場合もあり、その状況によってあれこれとアプローチを変えていきます。
■ストリーマーには小魚には似ていないが魚の反応がいいフライもあり、ウーリーバッガーなどが代表的なフライです。これはそのフライのマテリアルや色水中での動きなどが魚の興味を惹くものと思われ、アトラクター的な要素でアプローチしていきます。
■小渓流でも、小さなストリーマー(黒のマラブー)をすばやくリトリーブすると岩魚などは反応がいい場合があります。これは渓魚がフィッシュイーターになっている証拠で、ストリーマーの使い方も色んな可能性を秘めています。
■代表的なフライに、ラビットミノー、マドラーミノー、ウーリーバガー、ゾンカー、アオミドロなどがあります。
ウーリーバガー
ダブルハンド
ストリーマーは小魚を模していますので、基本的に他のフライに比べて大きく重いです。
中流域や本流がメインフィールドになりますので、ダブルハンドの方が広範囲を狙えますし、重いフライもキャストしやすいのです。
近年は、ダブルハンドを使ったキャスティングも様々なスタイルを生み、進化しています。
・オーバーヘッドキャスティング(シューティングヘッド)
・スペイキャスティング
・アンダーハンドキャスティング(スカンジナビアンキャスト)
・スカジットキャスティング
など、独自の理論の元、現在も試行錯誤を世界中のキャスター達が行っています。
ザックリと言ってしまえば、どのキャストもロールキャストの原理が基本になっていると思います。
つまり、いわゆるDループを体のサイドや後ろで作り、その抵抗によってロッドを曲げ、前方へシュートするという考え方です。
このロールキャストをどう考え捉えていくのかで、様々なキャスト方法が出来てきたと考えられます。
どんな魚が狙えるか
どんな魚が狙えるかと言いますと、
湖なら、
・レインボートラウト
・ブラウントラウト
・レイクトラウト
・アメマス
川ですと、
・レインボートラウト
・岩魚
・ヤマメ
・サクラマス
・サツキマス
などです。
■海外に目を向ければ、
・スティールヘッド
・サーモン類(鮭)アトランティックサーモンなど
などが対象魚になります。
ストリーマーフィッシング進化論
■渓流で、Type3のシンキングラインで、ストリーマーをガン引きします。これは、ルアーのミノーフィッシングからヒントを得ました。大きなヤマメカラーのミノーでガンガン釣れるのです。それをフライフィッシングに応用します。ストリーマーをしっかり素早く深く沈めて、スイング&全開リトリーブします。
誰もやっていません。釣れます。
■リトリーブの方法ですが、ローリーポーリーというリトリーブ方法があります。
脇でロッドをホールドして、空いた両手を高速回転させながら手繰り寄せていきます。片手のリトリーブでは出来ないスピードでリトリーブできる為、今までのフライフィッシングでは表現できなかったストリーマーを演出できますので、釣れる確立は上がります。
■つまり、ストリーマーは湖や本流でしか使えないという狭い固定観念を捨てて下さい。何でもありが良いですよね。開放感があります。創造はどこまでも自由です。
スティールヘッダー
スティールヘッドは、私がもっとも心惹かれる魚かもしれません。北米やカナダなどに生息しています。
レインボートラウトの降海型の魚で、その名の通り鋼鉄の頭を持ったワイルドな魚です。
ウィンターラン、サマーランで、川を産卵の為に遡上します。
群れを成さず、孤高のサムライのようなイメージを持ち、その美しく強靭な肉体は世界中の釣り人を魅了し続けています。
人生を賭け、スティールヘッドを狙う人々がいます。彼らを、スティールヘッダーと呼びます。