フライライン
フライライン
重さのあるフライラインをロッドの反発力で飛ばす。よく考えたものです。フライラインほど他の釣法と異なる部位は無いでしょう。ゆえに、ロッドへの乗りやフィールが大切になってきます。
フライラインはダクロンの編み糸の周りをポリ塩化ビニールという素材でコーティングしてあるものです。通常は27mあり、ライン番号は先端9mの重量で決定されます。
種類(形状)
- ダブルテーパー(DT)
ダブルテーパーはラインのトップ部とエンド部がテーパー状に細くなっている形状のラインの事です。つまり、ラインの中程が一番太く重量がある設計になっています。ショートキャストや繊細なプレゼンテーションに適しています。1番〜4番あたりの番手のロッドに使うといいでしょう。また、ラインの先端が劣化してきたら、エンド部を先端に使うようにリールに巻き直して、2度使える事もできます。
- ウエイトフォワード(WF)
ウェイトフォワードは、ラインの重さがライン先端からの9m〜12mまでの間にに集中しているラインの事をいいます。つまり9m〜12mよりエンド部はテーパーのない、ノンテーパー状のいわゆるランニングラインとしての役割を担っているラインです。ラインの重さを先端部に集中させる事によりロングキャスト性能を高めています。5番以上のロッドに適したライン形状です。
- シューティングテーパー(ST)
ウエイトフォワードよりさらに、ラインの重さを先端の9m以内に集中させており、また先端の9m〜12mからエンド部はシューティングラインといってそれ専用のノンテーパー状の細く抵抗が少ないラインを使います。そうする事によってシューティング能力が上がり、飛距離が飛躍的に伸びる訳です。湖などでの遠投に活躍するライン形状です。
- バスバクテーパー
バスフィッシング用のフライラインのことで、ウエイトフォワード形状ですが、通常のウエイトフォワードよりも先端側にラインの重さを集中させたものです。何故ならバスフライはトラウトフライよりも重いものが多く空気抵抗も大きくなる為にラインスピードやパワーをライン先端に集中させているのです。
- スペイ
シルクラインはその名の通り、シルクを編んで作られたラインの事です。今日のプラスティックラインが出来るまではフライラインは全てシルクラインでした。独特のキャスティング感覚や手触り、釣り味があります。新品時はまだシルクの硬さがありますが、オイルを塗り乾燥させる事を繰り返しながら、徐々にラインをしなやかにやわらかく育てていきます。プラスティックラインにはないトラディショナルな奥深さのあるラインです。
種類(比重)
S(シンキング)タイプ2
Sタイプ3
Sタイプ4
シンクティップ
ラインの品番記号の読み方
DT4-F ダブルテーパー4番のフォローティングライン
WF6-S(?) ウエイトフォワード6番のタイプ2シンキング
ST8-? シューティングテーパー8番のインターミディエイト
フライラインも色々な形状重さがあり、狙う魚やフィールドによって使い分けるのですが、まず揃えておきたい物はWF4〜5番のフローティングラインです。
管理釣り場やC&R区間での釣りは、ほぼこのラインでどうにか対応出来るからです。またWFラインはキャスティングの感覚もつかみやすく、DTラインよりも飛ばせる形状になっているからです。
より繊細な釣りをしたい場合はDTラインの1番〜3番あたりを選べば良いと思います。
フライラインラインナップ
ロイヤルウルフプロダクツ ジョアンウルフシグニチャーフライライン フローティング #5 JWS#5F アイボリー
トライアングルテーパーを基にしてジョアン ウルフがデザインしたラインです。フロントのテーパー部分がアイボリー、ランニングラインが淡いオレンジに色分けされていますのでラインが最も「乗る」位置を正確に把握できます。実戦はもちろん、キャスティングの練習にもおすすめです。
ロイヤルウルフプロダクツ トライアングルテーパーフライライン フローティング #5 TT#5F アイボリー
ロングキャストとソフトプレゼンテーションの両立を求めてリーウルフがデザインしたフライラインです。簡単に言うとWFの変形で、テーパー部分がトライアングル形状(三角形)になっており、ベリーがなくずっとテーパーがついています。そのためライン先端は通常のWFラインに比べて細く、リーダーの延長のような感覚で使え、テーパー部分も長めになっているのでスムーズなターンオーバーでロングキャストが可能です。
※ジョアン・ウルフはアメリカの女性フライフィッシャーで、フライキャスティングの名手でもあります。スクールなども設立しています。もう結構な高齢になっていますが、その功績は大変大きいです。(故リー・ウルフの奥さんです)
ジョアン・ウルフさんです。