フライフィッシングの源流、生命の源流
フライフィッシングの源流、生命の源流
アラスカの原生林が、根こそぎ伐採されている。
裸山になった荒涼とした原野が今も広がっている。
アラスカに行けば、と思っていた希望が萎んでいく。
夢が儚く終わってしまいそうになる。
この事実をご存知だろうか。
アラスカで採られている原生林の50%は、
日本に輸入されるらしい。
何故なら、日本が木を買っているから。驚きの現実。
では何故、日本はアラスカから木を買っているのか。
国内需要があるからである。
日本は、国内の林業がうまく機能していなく、
アラスカなどに依存しているのである。
日本人は木が好きなのである。
これはどういうことなのか。
もっと詰めて考えると、
アラスカの原生林の存続が日本にかかっていると
言ってもいいであろう。
アラスカの原生林は日本人に掛かっている。
つまり、日本の林業や山や川、自然に係わる人達の手によって、
日本の自給環境を作っていく意識を高めなくてはいけない。
アラスカから木材を輸入しなくてもいい状態にもっていく
ビジョンが必要なのである。
その事によって、
広大なアラスカの原野は守られる。
こういう事実は、日頃の街での生活からは発見できない。
仮に発見したとしても、他人事で終わってしまう。
ほとんどの大人達は。
しかし釣り人、フライフィッシャーマンは見逃してはならない。
もっと言えば、こういう情報を得る為に釣りをしていると、自覚するべきである。
今、水ほど大切な資源はないと世界中で叫ばれている。
日本人にはいまひとつ、ピンとこない。
日本の水産業の技術の高さのお陰で、水は当たり前に私達の家庭に
供給される。
しかし、その水も元をたどり源流を遡っていけば、山にたどり着く。
原生林の山で雨水は浄化され、一滴の水になり川になって私達の街を縦断して、海へと注がれる。
その始まりである原生林が無くなってしまえば、雨水は浄化されない。にごったままで流される。川は汚れる。魚は住めない。
私たちもおいしい水は飲めなくなる。
歯車が狂い始め、何もかもが澱んでいき腐っていく。
こんな現象が、あのアラスカで起きている。
あの夢のアラスカで・・。
その原因の多くが日本にある。
フィッシャーマンとして、あなたはどう思うだろうか。
豊かな自然が大好きなフィッシャーマンはどう感じるのか。
今の時代の本質はここにあるような気がする。
本質は街にはない。
山にある。川にある。岩魚や山女のライズにある。
アラスカに行きたい。
アラスカでキングサーモンを釣りたい。
どこまでも豊かな川へ、たどり着きたい。
※参考website
WTRN(国際温帯雨林ネットワーク)
http://www.fairwood.jp/printdoc/prdc_mel17_03.shtml